今回は動機付けについて書いていきます。

皆さんも小さいころからイソップ童話の「北風と太陽」を読んだり聞いたりし
たことを一度はあるでしょう。
北風と太陽の話は知っていると思いますので詳しくは書きませんが、北風と太
陽が力比べをしたときにどちらが旅人の上着を脱がせることができるかを競う
話です。
北風は旅人に対し力いっぱい吹いて上着を吹き飛ばそうとしますが旅人は上着
を飛ばされないよう余計に力を入れ抵抗します。太陽は燦々と照りつけること
により旅人は暑くなり上着を脱いでこの勝負は太陽の勝ちとなる話です。
他人を自分の考えているように動いてもらおうとしたとき無理やり力で動かそ
うとしてもうまくいかないといった話です。

私はこの考えを常に意識しています。
私が行っているメソッドが催眠技術ということもあり北風を期待している人が
中にはいます。
問合せでもよくある事例が「不登校の子どもを学校に行かせたい。」という話
です。「催眠心理眠療法を受ければ学校に行ってくれますか?」といった質問
が非常に多いのです。まさに学校に行くことが目的になり力を持って相手をコ
ントロールしようとしているのです。
力を使って無理やり学校に行かせることをしても頑なに拒まれるかもしくは一
時的に学校に行けたとしても本人が心から望んでいなければまた不登校に逆戻
りになります。

また他の事例でも相談に来られている本人ですら「理想の自分になれるよう他
人である私にコントロールして欲しい。」と希望している方もいるのです。

しかし重要なのは誰か他人に自分の人生をコントロールされるのではなく、自
らコントロールすることが一番強力であり、更には持続する力があるのです。
そこで太陽の役割が大切になります。太陽は旅人が上着を脱ぎやすくなるよう
な環境を作ってあげ、自らの行動を起こすようにしたということです。
(太陽の能力がたまたま今回のケースに嵌ったのだと思いますが。)
周りが「どういった動機を作ってあげるか」が重要ではないでしょうか。

前者の学校に行けない子どもは学校に行けない理由があるはずです。その理由
は身近にいる人がよく理解しているはずです。初対面の人に全てが分かるはず
がありません。動機付けを探すサポートはできても動機付けするのは身近にい
る人が一番理解しているのではないでしょうか。もちろん本人が望めば動機付
けを探すサポートは行いますが、本人が望まない限り難しいでしょう。

後者の事例では、中には自分のことに無関心になり自分の行動を他人から決め
てもらうことが常態化している人がいます。その状態に困っている(気付いて
いる)からカウンセリングにこられているのですから、他人にコントロールを
されることを望んでもその悩みは解決できるはずがありません。コントロール
が目的ではなく、カウンセリングなどにより動機付けの糸口を見つけ自ら動け
るようにすることが目的であり重要になるのです。

特に力ある者が他人に指示をする場合(会社であれば上司と部下、家族であれ
ば親と子、学校であれば教師と生徒)、北風で無理やりコントロールしようと
するのではなく、太陽のように気が付いたら「そう動いていた亅と思えるよう
な動機付けができれば理想ではないかと考えます。
北風と太陽の話をもう一度読み直してみるのもいいかもしれませんね。

キャリアコンサルタント
渡辺 二朗

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